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健康づくり

特定健診で健康状態のチェックを!

大阪府医師会理事 中川やよい

「ウエストが90センチ未満なんて、そんなん無理やわ…」「薬も何種類ももらっているし、血圧も高いから、また薬飲むのが増えるんとちゃうやろか?」と私の診療所(眼科)に来られた患者さんの中にも新しい健診制度について話をされる方が見られるようになってきました。

4月から、40歳から74歳までのすべての国民を対象として実施する内臓肥満型症候群(メタボリック症候群)に備えてのメタボリック健診・メタボリック指導(特定健診・特定保健指導)の制度が始まりました。また、75歳以上の方についても後期高齢者医療制度による同様の健診を受けるということが定められています。 これは糖尿病、心臓疾患や脳血管疾患などの生活習慣病の元となるメタボリック症候群やその予備群の人を発見し、既に症状がある人は早期に治療を開始して重症になることを防ぎ、また病気になりかけている人には生活習慣の改善をしてもらい病気にならないよう注意してもらうことを目的として行われます。

さて、40歳から74歳までの方が受けることになる特定健診とはどのようなものなのでしょうか?健診項目自体は、これまで皆さんが受けられてきたものとそう大きく異なることにはならないでしょう。具体的には身長・体重、血圧の測定、喫煙習慣や生活習慣などに対する問診、尿検査・血液検査が行われます。加えて、肥満の程度を判定するためにお腹の周囲の測定も行われ、男性で85センチ以上、女性で90センチ以上の人たちには、医師をはじめ保健師や栄養士などの専門家による指導を受けてもらい、計画的に日常の生活習慣を改善することで病気にならないよう気をつけていただくことが重要なポイントとされています。

健診を受けることで病気の早期発見・早期治療も可能になります。食事や運動、睡眠や休息を含めた日頃の生活習慣を見直し、ご自身の健康を守るためのきっかけとして、積極的に受診してくださるようお願いします。

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