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健康づくり

インフルエンザにご注意

大阪府医師会 会長 酒井 國男

あけましておめでとうございます。みなさまには、お元気でおだやかなお正月をお迎えになられたことと思います。

さて、昨年は4月にメキシコにおいて新型インフルエンザ(H1N1)の流行が確認されて以降、全世界に感染が拡大し、日本でも5月初旬から多くの国民に不安をもたらしました。その後、新型インフルエンザについて約8カ月間を経て徐々に分かってきたこと、整理されてきたこともあります。

例年11月下旬以降、寒くなってくると流行が見られる従来の季節型インフルエンザは風邪の症状と同様に発熱やせき、鼻汁や倦怠感などの症状が数日にわたって続き、多くの場合39度以上の熱を伴います。高齢者では、肺炎、気管支炎を併発し最悪の場合、死に至ることもあります。では、新型インフルエンザは季節型インフルエンザと症状が違うのでしょうか?答えは「No」です。新型では下痢などが多く見られること以外、季節型とほぼ違いはありません。そして、新聞、テレビなどの報道では亡くなられた方のことが話題に上るのですが、実際にはほとんどの方が治療を受けて軽症で回復されています。ただし、慢性の呼吸器疾患、心疾患、糖尿病、腎機能障害などの持病がある方は重症化の可能性も高く、注意が必要です。

さて、新型インフルエンザの予防法ですが、季節型と同じです。外出から帰宅した際には、手洗い、うがいをしっかりすることが肝心です。水分を十分にとって、室内の乾燥を防ぐために加湿を心がけてください。さらに、せきやくしゃみの症状がある時には必ずマスクをつけ「せきエチケット」を守ってください。みなさんの家族や友人のために必須です。息苦しくなったり、熱が続くなど症状が悪化してきたりした場合には、かかりつけの医療機関に連絡の上、速やかに受診をしてください。また、インフルエンザに対するワクチン接種についてはかかりつけ医とご相談ください。

それでは、今年1年もお元気でお過ごしください。

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